ChatGPTを使ってFAQ・社内マニュアルを作ろう。実践方法を詳しく紹介

企業を運営していくうえではさまざまな情報を社員全体に共有しなければなりません。たとえば、社内の規則や申請フロー、設備の使い方など。それらの情報をwiki形式でまとめている企業は多いでしょう。

しかし、総務や情シスなどでは、毎日、毎週同じような質問が社員から寄せられているのではないでしょうか? それらへの回答・対応は通算すると見過ごせない工数になっているはずです。

ChatGPTを利用してFAQ、社内マニュアルを作成すれば、問い合わせ対応の工数は大きく削減することができます。

社内ナレッジの検索にかかる時間を月10時間削減

当社調べでは、ChatGPTを利用した企業向け生成AIサービスである「HEROZ ASK」でFAQを作成したところ、社内規則や申請フロー、設備の使い方、また自社の製品情報や過去事例などの社内ナレッジの検索にかかる時間を1人あたり月に10時間削減することができました。

ChatGPTを利用したFAQの仕組みと運用方法について詳しく見ていきましょう。

ChatGPTを利用したFAQの仕組み

「ChatGPTを利用したFAQ」とは、かんたんに説明すると以下のような仕組みになっています。

1.ChatGPTに社内の情報を読み込ませる

2.社員がChatGPTに質問する

3.ChatGPTが読み込んだ社内の情報から適切な回答を生成する

1の「ChatGPTに社内の情報を読み込ませる」には少し工数と工夫が必要です。というのも、OpenAIが提供するChatGPTでは、社内情報を読み込ませることができないためです。ChatGPTに特定の情報を読み込ませるためにはRAGという手法が必要となり、そのためには環境の構築や開発が必要になります。

手軽にRAGを利用する方法

ChatGPTに社内情報を読み込ませるために、社内で環境構築や開発を行うのは難しい場合には、ChatGPTを利用して提供されている企業向け生成AIサービスを利用するのもひとつの手です。

企業向け生成AIサービスとは、ChatGPTなどの生成AIを企業が安全に便利に利用するためにセキュリティやユーザーインターフェースに工夫が加えられたものです。

当コラムを運営する「HEROZ ASK」もこういった企業向け生成AIサービスのひとつで、月額900円/ユーザー※1 から、RAG機能をはじめとした企業やグループで利用するのに便利な機能を備えた企業向け生成AIサービスです。

今回は、FAQ、社内マニュアルの作り方をこの「HEROZ ASK」を使って説明します。別の製品や企業独自に構築したChatGPT利用環境でも基本的な方法は同じですので、参考にしてください。

※1 20ID以上の1ユーザあたりの利用価格。19ID以下の利用であれば、月額1980円/ユーザです。

ChatGPTをつかったFAQの作り方

1.ソースファイルを読み込ませる

すでに社内wikiなどがまとまっている場合には、それらをテキストファイルやPDFとしてダウンロードしましょう。社内wikiなどに情報がまとまっていない場合には、それぞれのマニュアルや規則集などのファイルを集め、ジャンルごとに整理する必要があります。それらのファイルをChatGPTに読み込ませます。

「HEROZ ASK」の場合は新規プロジェクトを作成し、データソースをアップロードするだけですぐに社内ファイルを読み込ませることができます。

新規プロジェクトを作成する

チェインタイプ※2は「ドキュメント検索」を選択してください。

※2 複数のプロンプトやタスクを連結して処理を行う仕組みのこと

ドラッグ&ドロップでファイルアップロード

アップロード完了

2.「よくある質問」のCSVファイルを作成

「HEROZ ASK」の場合には、社内wikiなどのテキストを読み込ませておくだけでも、質問に対して適切な箇所を抜粋、要約して回答を生成することができます。

しかし、よくある質問に対してさらに適切な回答を返したい場合には、CSVファイルを作成するのがおすすめです。

CSVファイルを作成するには、よくある質問や問い合わせを収集し、それらをカテゴリー別に整理することから始めましょう。次に、先ほどソースファイルを読み込ませたChatGPTを使用して各質問に対する回答を生成します。

生成された回答は、社内の実情に合わせて編集し、必要に応じて具体例や参考リンク、問い合わせ先などを追加します。この過程で、回答の正確性や適切性を人間がチェックすることで、信頼性の高いFAQを作成できます。

質問と回答は、CSVファイルにまとめます。質問の列と回答の列を分け、関連するソースファイルを併記しておくと良いでしょう。

3.プロンプトの作成

プロンプトとは、ChatGPTに対する命令文です。ここでは、ユーザーの質問に対して、どのようにソースファイルを利用して回答を生成するかをChatGPTに命令します。

「HEROZ ASK」では、デフォルトプロンプトがあらかじめ登録されています。一般的なFAQであれば、こちらのプロンプトで対応可能です。

4.メンテナンス

社内FAQの更新は定期的に行い、新しい情報や変更点を反映させることが大切です。月に1回程度のペースで見直しを行い、必要に応じて新しい質問や回答を追加していくと良いでしょう。また、社員からのフィードバックを積極的に取り入れることもFAQの質の向上に欠かせません。

応用で営業や開発にも役立つツールに

今回紹介したのは、社内規定や業務マニュアル、申請フロー、設備利用方法など、全社員に向けたFAQの作り方です。しかし、この方法を応用することで、営業や開発にも役立つツールを作成することができます。

たとえば、営業向けにはこれまでの事例をまとめて、お客様との商談中に素早く類似事例を紹介できるようなFAQの作成、開発向けにはこれまでの製品の設計図や仕様をかんたんに検索できるFAQの作成など、事業や業務によって利用方法は無限にあります。

社内FAQ作成なら、HEROZ ASK

今回、FAQ作成の解説でも利用している「HEROZ ASK」は、ChatGPTの便利さはそのままに、RAGをはじめとした企業向けの機能とユーザーインターフェースを備えた企業向け生成AIサービスです。

 

業界最安値の月額900円/ユーザー※1 から、ご利用いただくことができます。

 

「こんな使い方はできるの?」「どういう機能がついている?」など、質問があれば、いつでもお問い合わせください。無料デモも実施中です。

この記事の情報は2024年11月28日時点のものです。