仕事でAIを使いこなそう。メール作成をChatGPTで効率化する方法【プロンプト例あり】

ChatGPTの登場により、誰もが手軽にAIを利用できるようになりました。しかし、「AIを業務に取り入れたいけれど、具体的にどう活用すればいいのかわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では、最も身近な業務の一つであるメール作成を例に、ChatGPTを活用した効率化の方法をご紹介します。

この記事を読み終えると、AIを活用したメール作成の具体的な手順や注意点が理解でき、業務効率の向上につながるでしょう。AIを味方につけて、より創造的な仕事に時間を使えるようになりましょう。

メール業務におけるChatGPT活用のメリット

メール業務におけるChatGPT活用は、ビジネスパーソンの日常業務を大きく変革する可能性を秘めています。定型文の作成や、頻繁に送信する内容のテンプレート化をChatGPTに任せることで、より創造的な業務に時間を割くことができるようになります。

さらに、ChatGPTの文章校正・改善機能を活用することで、コミュニケーションの品質向上も期待できるでしょう。適切な言葉遣いや文法の修正、より明確で簡潔な表現の提案など、プロフェッショナルな印象を与えるメールの作成をサポートしてくれます。

また、ChatGPTによる返信候補の提案機能は、レスポンス時間の短縮に大きく貢献します。顧客からのメール返信を迅速に行うことで、業務の滞りを防ぎ、顧客満足度の向上にもつながります。

ChatGPTを使ったビジネスメール作成の基本

ChatGPTを利用して効果的なメールを作成する手順について紹介していきます。まずはビジネスメールの基礎をおさらいして、具体的なステップを見ていきましょう。

ビジネスメール作成の基本

そもそも、ビジネスにおいて理想的なメールとはどのようなものでしょうか? ChatGPTを利用してメール作成を進める前に、ビジネスメールの基礎についておさらいしておきましょう。

ビジネスメールは、効果的なコミュニケーションの要です。まず、メールの目的を明確にし、簡潔に伝えることが重要です。本文の冒頭で要点を述べ、詳細は後に続けるという構成が効果的です。これにより、受信者は素早くメールの意図を把握できます。

適切な件名の付け方も、メールの開封率と理解度に大きく影響します。具体的で簡潔な件名を心がけ、メールの内容を的確に反映させましょう。例えば「〇〇会議の日程変更について」のように、一目で内容が分かるものが理想的です。

読みやすい文章構成とフォーマットも重要です。段落を適切に分け、1段落につき1つの主題を扱うようにします。また、箇条書きやナンバリングを活用し、情報を整理して提示することで、読み手の理解を助けます。

最後に、文法やスペルチェックの重要性を忘れてはいけません。誤字脱字は、プロフェッショナリズムに欠けるという印象を与えかねません。メール送信前に必ず見直しを行い、必要に応じてチェックツールを活用することをおすすめします。これらの点に注意を払い、プロンプト作成にも反映することで、ChatGPTを利用したより効果的なビジネスメールの作成が可能になります。

ChatGPTの特徴と使い方

ChatGPTとは、OpenAIが開発したLLM(大規模言語モデル)を基盤とする対話型AIシステムです。自然言語処理能力に優れ、人間のような対話や文章生成が可能です。主な特徴として、多様な話題に対応できる汎用性の高さ、文脈を理解した応答、そして継続的な学習による性能向上が挙げられます。

ChatGPTとの対話は、ユーザーが質問や指示を入力し、AIが応答するチャット形式で進みます。この入力をプロンプトと呼び、明確で具体的な指示を与えることが重要です。例えば、「メールの書き方を教えて」ではなく、「取引先への商品納期遅延のお詫びメールの書き方を教えて」というように、具体的な状況や目的を提示すると、より適切な回答が得られます。

効果的なプロンプトの作成方法

効果的なプロンプトを作成するには、具体性と明確であることが不可欠です。ChatGPTが性能を発揮し、適切な文章を生成できるかどうかは、プロンプトの質にかかっていると言っても過言ではありません。

まず、目的に応じたキーワードを選択することが重要です。例えば、メールの種類や目的、相手との関係性などを明確に示すキーワードを使用しましょう。

次に、文脈や背景情報を適切に提供することで、より状況に即した文章を生成できます。ただし、OpenAIが提供する一般的なChatGPTでは入力内容が学習に利用される可能性があるため、個人情報や機密情報は避け、一般的な情報に留めることが大切です。プロンプトの長さと詳細さのバランスも重要です。必要な情報を簡潔に伝えつつ、過度に長文にならないよう注意しましょう。

効果的なプロンプトの例として、「取引先への新製品案内メールを作成してください。製品は高性能プリンターで、主な特徴は印刷速度と省エネ性能です。丁寧かつ簡潔な文体で、300文字程度でお願いします。」というように、目的、内容、文体、文字数を明確に指定することが挙げられます。

プロンプトの作成は試行錯誤が必要ですが、具体的で明確な指示を心がけることで、ChatGPTの能力を最大限に引き出し、効率的なメール作成が可能になります。定型文や頻繁に使用するフレーズについては、頻出ワードとしてあらかじめプロンプトに記載しておくと、さらに効率が上がるでしょう。

そのまま使える、メール作成のプロンプト例

プロンプト作成の基礎は理解できても、なかなか具体的なプロンプトを考えるのは難しいものです。そこで、すぐに使えるプロンプト例をいくつかご紹介します。これらのプロンプトは、このままでも日常的なビジネスシーンで頻繁に使用されるメールの作成に利用できますが、用途に合わせてカスタムすることでより便利に、高品質な文章を生成することができます。

セキュリティの観点から、具体的な企業名や氏名などは[ ]で指定し、生成後に記入する形にしています。 

プロンプトを入力して、どのような文章が生成されるのかが分かる例も一緒にご紹介します。当記事で利用しているのは法人向けChatGPT「HEROZ ASK」です。チェインタイプは「会話」、モデルはGemini1.5 Proを使用しました。

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【シーン別プロンプト】

アポ設定依頼

打ち合わせのお礼・資料送付

会食の予定の案内

会食後の御礼

お詫び・謝罪

請求書送付/依頼

メールの返信がない場合に再度連絡をする

担当者変更の連絡

求人応募者に対して履歴書の送付をお願いする

アポ設定依頼のメール作成プロンプト

打ち合わせやミーティングなど、アポ設定依頼のメール作成に利用できるプロンプト例です。

【プロンプト】

以下の情報を基に、打ち合わせのお礼と資料送付依頼のメールを作成してください。

- 宛先:[相手の会社名] [相手の氏名]様

- 差出人:[自分の氏名]

- 打ち合わせ日時:[日付]

- 打ち合わせ内容:[簡潔な概要]

- 依頼したい資料:[資料名]

- 資料の送付期限:[日付]

メールの文面は、礼儀正しく丁寧な表現を使用し、感謝の気持ちを伝えつつ、資料送付の依頼を明確に行ってください。また、今後の展開についても簡単に触れ、前向きな印象を与えるようにしてください。

【生成例「HEROZ ASK」】

打ち合わせのお礼・資料送付の依頼メール作成プロンプト

ビジネスの打ち合わせ後のお礼と資料送付依頼のメールを作成するためのプロンプト例です。

【プロンプト】

以下の情報を基に、打ち合わせのお礼と資料送付依頼のメールを作成してください。

- 宛先:[相手の会社名] [相手の氏名]様

- 差出人:[自分の氏名]

- 打ち合わせ日時:[日付]

- 打ち合わせ内容:[簡潔な概要]

- 依頼したい資料:[資料名]

- 資料の送付期限:[日付]

メールの文面は、礼儀正しく丁寧な表現を使用し、感謝の気持ちを伝えつつ、資料送付の依頼を明確に行ってください。また、今後の展開についても簡単に触れ、前向きな印象を与えるようにしてください。

【生成例「HEROZ ASK」】

会食の予定の案内メール作成プロンプト

会食の案内メールを作成するためのプロンプト例です。

【プロンプト】

ビジネス会食の案内メールを作成してください。日時は[日付]の[時間]、場所は[レストラン名]です。

参加者は[人数]名で、目的は[会食の目的]です。

丁寧な言葉遣いで、会食の重要性や期待を伝えてください。

【生成例「HEROZ ASK」】

会食後のお礼メール作成プロンプト

招待された会食の後に送る御礼メールを作成するためのプロンプト例です。

【プロンプト】

ビジネスパートナーに招待された会食後の御礼メールを作成してください。

会食の日時、場所、参加者の役職、話題の概要を記載します。

丁寧な言葉遣いで、感謝の気持ちと今後の関係性への期待を表現してください。

【生成例「HEROZ ASK」】

お詫び・謝罪メール作成プロンプト

取引先への謝罪メールを作成するためのプロンプト例です。

【プロンプト】

取引先[会社名]様への謝罪メールを作成してください。

[具体的な謝罪内容]について深くお詫びし、再発防止策と今後の対応を明確に示してください。

丁寧かつ誠意ある表現を用い、300字程度でお願いします。

【生成例「HEROZ ASK」】

請求書を送付/依頼するメール作成プロンプト

ビジネスシーンで請求書を送付するメール作成のプロンプト例です。

【プロンプト】

請求書送付のメールを作成してください。

取引先は○○株式会社、請求金額は××円、支払期限は△△日です。

【生成例「HEROZ ASK」】

請求書送付を依頼する場合にはこちらのプロンプトです。

【プロンプト】

経理部門に請求書の送付を依頼するメールを作成してください。

取引先は○○株式会社、請求金額は××円、支払期限は△△日です。

【生成例「HEROZ ASK」】

メールの返信がない場合に再度連絡をするメール作成プロンプト

メールの返信がない場合に再度連絡をするメール作成のプロンプト例です。

【プロンプト】

先日送信したメールについて、まだ返信がありません。

相手の立場を考慮しつつ、丁寧かつ適度な強さで再度連絡するメールを作成してください。

以下の点を含めてください:

1. 前回のメールの内容を簡潔に要約する

2. 返信の重要性を説明する

3. 相手の都合を気遣う表現を入れる

4. 具体的な期限や行動を提案する

【生成例「HEROZ ASK」】

担当者変更の連絡をするメール作成プロンプト

担当者変更の連絡をスムーズに行うためのメール作成のプロンプト例です。

【プロンプト】

[会社名]の[部署名]の担当者変更を通知するメールを作成してください。

新しい担当者は[新担当者名]で、[日付]から担当します。

旧担当者の[旧担当者名]への感謝と、新担当者への引き継ぎが完了していることを伝えてください。

また、新担当者の連絡先情報も記載し、今後のスムーズな連携をお願いする内容を含めてください。

【生成例「HEROZ ASK」】

求人応募者に対して履歴書の送付をお願いするメール作成プロンプト

求人応募者に履歴書の送付を依頼する際のメール作成プロンプト例です。

【プロンプト】

あなたは人事担当者です。求人に応募してきた候補者に対して、履歴書の送付をお願いするメールを作成してください。

メールには以下の要素を含めてください:

応募への感謝の言葉、履歴書送付の依頼、提出期限、送付方法(メールまたは郵送)、添付書類の形式(PDFなど)、質問がある場合の連絡先。

また、企業の採用プロセスについて簡単に説明し、次のステップについても触れてください。

文面は丁寧かつ友好的な印象を与えるようにしてください。

【生成例「HEROZ ASK」】

ChatGPTでビジネスメールを作成する際の留意点

ChatGPTは性能があがるにつれ、多少ラフなプロンプトでもこちらの意図を汲み取り、適切な文章生成ができるようになってきています。

しかし、いくら性能があがったといっても、ビジネスメールは重要なコミュニケーション。人間の目で確認したり、プロンプト入力の際に注意しなければならないことがあります。

ChatGPTが作成した文章は必ず最終確認する

ChatGPTを活用してメールや文章を作成する際、生成された内容を必ず確認することがとても重要です。AIが提案する文章は、多くの場合適切で効果的ですが、人間の目で最終チェックを行うことで、より質の高い成果物を得ることができます。

まず、生成された文章が意図した内容や文脈と一致しているかを確認しましょう。AIは時として、与えられた指示を誤解したり、不適切な表現を用いたりすることがあります。特にビジネスコミュニケーションでは、微妙なニュアンスや相手への配慮が重要となるため、人間の判断が欠かせません。

次に、機密情報や個人情報が含まれていないかを慎重にチェックする必要があります。AIは与えられた情報を基に文章を生成するため、意図せず機密性の高い内容を出力してしまう可能性があります。企業の機密保持や個人情報保護の観点から、この確認作業は非常に重要です。

さらに、文法や表現の誤りがないかを確認しましょう。AIは高度な言語処理能力を持っていますが、完璧ではありません。特に日本語特有の表現や敬語の使用については、人間の目で最終チェックを行うことで、より洗練された文章に仕上げることができます。

最後に、生成された文章全体の流れや論理性を確認し、必要に応じて微調整を加えることで、より説得力のある、人間味のある文章に仕上げることができます。AIを活用しつつ、人間の判断力や創造性を組み合わせることで、効率的かつ質の高い文章作成が可能となるのです。

顧客情報・個人情報や機密情報は入力しない

ChatGPTを活用してビジネスメールを作成する際、個人情報や機密情報の取り扱いには細心の注意が必要です。ChatGPTに入力されたデータは、サーバーに保存され、学習に利用される可能性があるため、顧客の個人情報や企業の機密情報を直接入力することは避けるべきです。

特に注意すべき点として、顧客の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報や、企業の未公開の戦略、財務データ、製品開発情報などの機密情報があります。これらの情報がAIシステムを通じて漏洩すると、信頼関係の崩壊や法的問題につながる可能性があります。

そのため、先ほど紹介したプロンプトでも行っていますが、ChatGPTを使用する際は、具体的な名前や数字を伏せ、一般化した表現を用いることが推奨されます。例えば、「山田太郎様」ではなく [お客様]、「ABC株式会社」ではなく[取引先企業]といった表現を使用しましょう。

HEROZ ASKなら、より詳細なプロンプトで文章生成が可能

ここまで紹介したChatGPTでのメール文章作成プロンプトでは、一般的なChatGPTでの利用をふまえて、セキュリティの観点から宛先の企業名、お名前、具体的な内容は[ ]で指定していました。

しかし、入力したデータが学習に利用されないセキュアな環境でChatGPTが利用できる「HEROZ ASK」であれば、プロンプト入力時に具体的な内容を記載できるため、さらにメール作成を効率化できます。

たとえば、先ほど紹介した謝罪メールのプロンプトでは、赤色の部分を具体的に記載でき、青色の部分を「HEROZ ASK」が提案してくれます。

プロンプト

取引先ABCD株式会社様への謝罪メールを作成してください。12月1日に納品したティーセット(TS-2341)の一部に破損があり、交換が遅れてしまった件について深くお詫びし、再発防止策と今後の対応を明確に示してください。

丁寧かつ誠意ある表現を用い、400字程度でお願いします。

私のプロフィールは以下です。

EFGH株式会社 営業部 A山B太郎 

電話番号:○○○-xxxx-xxxx

メールアドレス:ab-efgh@efgh.co.jp

【生成例「HEROZ ASK」】

お客様や自分の氏名など事務的な部分が補完されただけでなく、再発防止策など具体的な部分まで提案されたことで、メール作成はよりスムーズになるでしょう。

「HEROZ ASK」にできることはメール作成だけではなく、FAQの作成や社内文書の読み込み、グループでの効果的な利用などさまざま。

20ID以上の利用であれば、月額900円/ユーザで利用できるランニングコストの低さも導入しやすいポイントです。無料デモも実施中です。